第三海堡と城ヶ島
穏やかなサイクリング日和。お花見も兼ねて三浦半島方面に行きました。
朝寝坊して8時過ぎに出発
響橋をくぐって、
汽車道にて
追浜駅前を左に折れて、東京湾第三海堡遺構を見学
東京湾口航路事務所によるCGによる復元写真は、古代の海上神殿に見えなくもない…
水深約40mの場所に築かれた人工島で、着工以来39年にわたる困難な工事*1の末に大正10年竣工。しかしその2年後の関東大震災で海に沈みました*2
ドラクエの城のような建物は「アイクル」という横須賀市のごみ処理施設
どうする?アイクル…→とりあえず見学
遺構の向こうでは日産追浜工場で出来たクルマが船積みされるのを待っていました
「ハマの赤いあんちくしょう」「路地裏の超特急」「ダァ!! シエリイェッス!!」…
名作MAD「けいきゅう!」
京急田浦駅近くの南郷公園に寄り道
京急線とお花見が楽しめる、良い感じの公園でした
横須賀のヴェルニー公園でも軍艦と桜を眺めて
うみかぜ公園にある第三海堡の大型兵舎遺構
走水水源地では桜のフェスティバルが開催中
桜を眺めつつヴェルニーの水を補給
観音崎海水浴場にて
妙に古めかしい構造物だと思ったら、旧軍が建設した構造物とのこと*3
円柱状の物体も、戦時中に弾薬などの荷揚げに使われた桟橋の遺構だそうです
観音崎公園の照葉樹林の坂道を登って
戦没船員の碑を見学。映画「コクリコ坂」の物語の背景は朝鮮戦争での触雷事故でしたが、太平洋戦争中に亡くなった船員は6万人以上、民間人を含めると20万人以上という凄惨なものでした*4
…
浦賀の造船工場わきを通って
南下浦中学校付近にある活断層「南下浦断層」*5を観察したかったのですが…
潮が満ちてしまって判別できませんorz
途方に暮れて?海岸沿いを意味もなく歩いてみたり
寄り道ばかりしていたので城ケ島到着は16時過ぎ
城ヶ島は地層観察に最適なところです*6
地質学会が発行しているリーフレットを参考に歩いてみました
観光橋近くの観察ポイント。リーフレットにはなんだか見てきたようなことが書いてある
この地層はくねくねと曲げられています。これは堆積した地層が海水を含んでまだ柔かいときに海底で地滑りが起き、横から押されて上下の地層の間でこのように曲がった形になりました。
地層が下に凸の形状にたわんでいる様子
馬の背洞門。以前は波打ち際にあったものが関東大震災で隆起したそうです
そこは立ち入り禁止では…
時間がなくて急ぎ足での観察になりました
城ヶ島大橋で夕陽を眺めて、
諸磯の隆起海岸に寄り道
波打ち際に住む穿孔貝の生痕化石は、この場所が繰り返される地震で隆起してきた証拠
例によって暗くなってしまった…京急線と併走しつつ自走で帰ります
帰り際に再び立ち寄った南郷公園。夜桜は昼間とはまた違う風情がありました
走行データ
- 走行時間:7h46m50s
- 走行距離:163.36km
- 平均時速:21.0km/h
- 最高時速:46.6km/h
*1:工学会『明治工業史 土木篇』 第九編 軍事土木@戦前土木名著 100書
*4:大井田孝『戦中・戦後における喪失商船』@山縣記念財団