電気の史料館

東京電力の「電気の史料館」では電気事業にかかわる貴重なコレクションが公開されています

館内を回る無料のガイドツアーに参加してみました

19世紀後半から20世紀前半にわたる米国電気機器のコレクション

1897年製作の国産三相交流発電機。軍艦の甲板のスクラップから鉄心を作ったそうです

大月駅から程近い駒橋発電所で1907年から稼働していたフランシス水車。100年前の水車のほうが、先日都留市で見た21世紀の水車よりもずっと未来的に見えるのは何でだろう…


76km先にあった東京の早稲田変電所に電気を送電していました

海外からの賓客が多数宿泊した日光金谷ホテルの自家発電設備。横軸フランシス水車を直結して電灯照明などに電力を供給し、避暑地外交を文字通り縁の下で支えていました(1908-1950)

丸沼発電所でペルトン式水車の制御に使われていた機械式調速機(1939-1995)


遠心調速機の高級なものだろうか?


油入遮断器、顔に見える…


鬼怒川バンザイ鉄塔*1の説明板には「近代化産業遺産」と記したプレートが貼ってありました

巨大な立軸フランシス水車発電機。実際に信濃川発電所で使われていた(1939-2000)もので戦前は国内最大出力を誇っていました。羽根の部分はステンレス塊からの削り出しだそうです

水流の中に石が混入してえぐれてしまった跡

100年以上前の電気自動車。運転が非常に難しかったとのこと

SF6ガス遮断器。顔に見える…

これは…送電系統図!

全長23mのタービン発電機。蘇我JFEに隣接する千葉火力発電所で活躍していたもの

低圧蒸気タービンの動翼

原発のコーナーではガイドの方がちょっと緊張気味でした

原子炉の出力を制御する制御棒。思わず後ずさってしまった…


柏崎刈羽原子力発電所のプラント配置設計用のエンジニアリングモデル

3DCADの無い時代、1/10の精巧な模型を作って設計や施工に利用していたそうです

皇居正門の二重橋を照らしていた電灯にまつわる面白いエピソードでガイドは終了。食堂が異様に安かったり、豪華なパンフレットがもらえたり、川崎駅まで無料送迎バスが出ていたり、さすがというか何というか…。気が付いたら一日つぶれてしまいました。