三宅島ポタ

三宅島では以前、島内の自然観察会に参加させて頂いたことがあり、個人的かつ一方的に思い入れのある場所でした。今回はフェリー輪行で島内のジオポイント*1を巡ります


朝5時前に三宅島の三池港に到着

レベル3の火山ガス注意報が発令中でした。念のため持参のガスマスク*2を準備し、速攻で自転車を組立てて高濃度地区から退散

御蔵島へ向かうフェリー

火山ガスの影響で、羽田―三宅島便の就航率は3割程度

坪田の千成荘にお世話になります。食事の量が半端なかった…

宿で荷物を預け、先日完成したばかりらしい「三宅島ジオMAP」をもらいました

地図上に記された場所に行けば、迫力のあるリアルな火山地形と火山観察のポイントを記した看板があり、三宅島の火山をより深く理解できるという仕組み

この地図さえあれば勝つる!さっそく自転車で島を一周してきます

三宅高校はマグマ水蒸気爆発で形成されたマール(爆裂火口)の中に建っています


長太郎池から御蔵島を望む

朝の大路池には野鳥の声が響いていました

ホウチャクソウ

迷子椎。噴火を司る神が宿る神木とされていました

ここも2000年以上前に形成された爆裂火口

新澪池跡にある気象庁の火山観測施設

新鼻新山のあたりはスコリアの黒い砂漠が広がります

1983年の噴火で一夜にして形成され、

その後の浸食で現在の形になりました

薄木の溶岩流。噴火開始から2時間後に三宅島一周道路に達したとのこと

雄山環状林道へのヒルクライム

中盤からは押しました…

辺りには荒涼とした風景が

金属部分は亜硫酸ガスで腐蝕しています

雄山の山腹にはガリーが発達

音波で上空の風の流れを観測している様子

かつてのレストハウス

七島展望台に到着

...

かつての牛舎

雄山環状林道から上は危険地帯。阿古方面に下ります

立派な砂防ダム。どことなく和風の佇まい?

カジイチゴ

1643年に大噴火を起こしたコシキ火口

コシキ火口の見晴らし台から

阿古地区の火山体験遊歩道

1983年噴火の溶岩流の上を歩きます

阿古小学校跡

かつての体育館…

噴火から2時間で溶岩は阿古地区に流れ込みました

三宅島郷土資料館を見学。2000年噴火の記録のほか、三宅島出身の浅沼稲次郎に関する資料など


自動車修理工場跡。雑草の影には溶岩に埋まったエンジンが…

伊豆岬では9世紀頃に神津島や新島が噴火したときの火山灰層が観察できます

海辺の廃屋

6年前、同じ場所で写した写真

伊豆岬近くの薬師堂

ヒトツバ(常緑のシダ)がスダジイの巨樹に着生していました

釜の尻海岸ではオリーブ色のオリビン(カンラン石)が拾えるらしいのですが、先客がいたのでパス

鳥居が泥流で埋没した椎取神社

昔の溶岩流の側にある椎鳥神社の奥の院

一見すると立ち枯れているようですが、根が生きている木は幹や枝の途中から芽吹く「胴吹き」という現象が見られ、植物の生命力が感じられるところです

泥流を避けるため、道路をかさ上げしてあります

昭和15年(1940年)の噴火でできたひょうたん山

ハチジョウイタドリが進出中

三七山展望台にて。ここは昭和37年(1962年)噴火でできました

サタドー岬灯台


ハマボッス。海岸沿いに生える多肉植物

高濃度地区を通過

山から風が吹く日には、飛行機は飛びません

時刻

  • 04:50 三宅島(三池港)着
  • 05:15 三池港発
  • 05:30 坪田 民宿
  • 05:50 三宅高校
  • 06:30〜08:00 アカコッコ
  • 10:00〜10:40 村営牧場〜七島展望台
  • 11:00〜11:30 コシキ火口
  • 11:30〜12:10 阿古溶岩見学
  • 12:20〜12:50 昼食(ふるさと味覚館)
  • 13:00〜13:50 三宅村郷土資料館見学
  • 14:50 伊豆岬
  • 16:00〜16:20 椎取神社
  • 16:30〜17:00 三七山
  • 17:05〜17:20 サタドー岬
  • 17:40 坪田着 

走行データ

  • 走行時間:4h23m40s
  • 走行距離:58.08km
  • 平均時速:13.2km/h
  • 最高時速:45.7km/h

走行ログ


三宅島ポタ 2日目


天気は下り坂で、昼過ぎからは雨の予報がでています

海岸では轟々と風が唸っていても、大路池は静かなもの

迷子椎にご挨拶

鳥の声をお土産に…

宿で朝食を頂いてから、前日訪れなかった富賀神社へ

三本岳は海底火山の頂上が海上に露出したところ。カンムリウミスズメの住処です

アカコッコ館でスタッフの方から三宅島2000年噴火の時の様子を伺った後、バードウォッチングに参加。しかしレンジャー2人に対して参加者が自分1人とは…
たくさんの鳥が見れただけでなく、三宅島のタマアジサイは葉が大きいとか(レンジャーさんの持つペンと比較!)、内地の鳥とのさえずりの違いとか、ミソサザイのさえずりが悲痛な叫びに聞こえてくるようなお話とか、イタチや猫の影響とか。いろいろと面白かったです

三池港で自転車を撤収し

かめりあ丸に乗りこむ頃には雨がポツポツと

島を離れる頃には横殴りの雨

2等和室でウトウトして、気がつけば船はもう羽田沖

雨上がりの竹芝桟橋で一息ついてから電車で帰宅

時刻

  • 05:10 民宿発
  • 05:20〜06:55 大路池散策
  • 07:00〜08:10 民宿(朝食)
  • 08:30〜08:40 富賀浜
  • 09:00〜12:00 アカコッコ館・バードウォッチング(参加者1ガイド2)
  • 12:20 三池港着
  • 14:10 三池港発
  • 20:20 竹芝桟橋

走行データ

  • 走行時間:1h04m28s
  • 走行距離:23.17km
  • 平均時速:21.6km/h
  • 最高時速:51.1km/h

走行ログ


*1:地球科学的に魅力のある場所のこと

*2:三宅島ではガスマスクの携帯が条例で義務付けられています→三宅島観光セーフティガイド【pdf:655KB】 最近は火山ガスの放出量も低下傾向で実際に携帯している人は少ないようですが、敏感な方は持っていた方が安心