松本仁一『アフリカ・レポート』
ORAP(Organization of Rural Associations for Progress)は先進国主導ではなく、地元のジンバブエ人による純粋な地域NGOである。一九八〇年の独立の年に、ブラワヨの旧家の主婦、シテンビソ・ニョニが、旱魃地帯の農民の自立を支えることを目的として設立した。〜ORAPの特徴は「ただで物を配る援助は絶対にやらない」という点にある。ただの援助は農民を堕落させるだけだから、とディウェニはいう。
佐藤は「がんばって働けばいい暮らしができるという励み、働く励みになるものを、目に見える形で示すことが大切だ」という。無償の援助は役に立たないし、自立を損なうからやめた方がいい。それよりも、努力が報われるシステムを保証すべきなのだ―。
- 作者: 松本仁一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/08/20
- メディア: 新書
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